暫定龍吟録

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「オープン化」を進めるグーグル

 最近、Googleが「オープン化」の動きを加速させてゐる。
 今、私が感知してゐるだけでも三つある。

 1.SNSのオープン化
 2.動画サービスのオープン化
 3.携帯電話のオープン化

 以上の三つはいづれもGoogleが主導してゐるオープン化の動きだ。

 1.SNSのオープン化に関しては次の記事が詳しい。

グーグルの「OpenSocial」にヤフーも参加か?--Facebookは静観の構え(2008/03/12)http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20369286,00.htm


 Googleが進めてゐる「OpenSocial」とは、SNS向けのAPIであり、SNSの新たなプラットフォームになることを目指してゐるものだ。この計画が進めば、このAPIを使つた新たなソフトウェアが生まれ、例へば今まで各SNSごとにバラバラだつた友人・知人を横断的に繋げたり検索できたりするやうになる。
 上記記事には書かれてゐないが、米Friendsterや日本のmixiも対応を表明してゐるやうだ。大手どころで参入を表明してゐないのはどうやらFacebookだけらしい。Facebookがなぜ静観してゐるのか実際の理由は知らないが、もしGoogleのオープン化に対抗する気概があるのだつたら、それはそれで応援したい気持ちになる。

 2.動画サービスのオープン化とは、これはGoogle傘下のYouTubeの話だ。
 YouTubeは3月12日、開発者向けに新たなAPIの提供を開始したらしい。YouTubeは今回のAPIの提供により、今までの「単なるウェブサイト」から「動画サービスにおけるオープンな汎用プラットフォーム」になることを目指すと言ふ。
 動画サービスの世界でもGoogleが「プラットフォーム」といふ統一化を図らうとしてゐる。

 3.携帯電話のオープン化に関しては次の記事が詳しい。

iPhone vs Android、PC を超えるプラットフォーム争い(2008/03/13)http://japan.internet.com/finanews/20080313/6.html


 Androidとは、Googleが打ち出した携帯端末オープン化のためのプロジェクトの名称だ。今、AppleのiPhone陣営とGoogleのAndroid陣営が、携帯電話の世界における熾烈なプラットフォーム争ひを演じてゐるといふことらしい。

デバイス、ミドルウェア、ワイアレスキャリア各社が加盟する Open Handset Alliance の組成により、専用端末を前提とする iPhone アプリよりも、 Android のほうが、オープンで広範な発展が期待できるかもしれない。両者の競争は、かつて Mac と PC/AT 互換機+Windows が繰り広げた、パーソナルコンピュータ市場でのプラットフォーム争いを彷彿とさせる。


 そしてGoogleは、iPhoneのやうな携帯端末ではなく、ソフトウェアの道を選んだ。

一時は“GPhone”を作るのではないかと噂されていた Google は、携帯端末ではなく、オープンなモバイルソフトウェアプラットフォームの提供者となった。


 それにしても思ふのは、AppleとGoogleが熾烈な争ひを繰り広げてゐた間、携帯先進国であつたはずの日本の携帯電話会社は一体何をしてゐたのか、といふことだ。長い間、「携帯鎖国」を続けてゐた日本の携帯電話各社は、少し反省しなければなるまい。

 以上、SNSのオープン化、動画サービスのオープン化、携帯電話のオープン化、は、いづれも現在、米国のGoogleが主導になつて行はれてゐる。「オープン化」とはそれぞれの世界における「標準化」を目指す動きであるとも言へる。
 それにしても、なぜ、いつもかうした新しい動きは米国発なのか。かうしてあらゆるデファクトスタンダードは米国基準になる。SNSのオープン化などは、Googleではなく日本のmixiなどの大手SNSが主導で動いてもよかつたはずだ。
 結局、SNSにしろ、ニコニコ動画やAmebaVisionのやうな動画サービスにしろ、携帯電話にしろ、日本の企業は国内のことしか考へてゐない、といふことなのか。それともたゞ単に、世界標準となりうるだけの力量を持つてゐない、といふだけのことなのか。
 力量はなくとも気概があれば、Googleの覇権に少しは待つたをかけられると思ふのだが。


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