暫定龍吟録

反便利、反インターネット的 This blog has not been updated since 2017

誰かブラウザを知らないか

 先日、2時間かけて書いたブログの文章が一瞬にして消えてしまつた。

 私の文章入力スピードに耐へかねたのか、ブラウザが突然強制終了、そして再起動。再起動後のブラウザ画面は真つ白で、2時間もかけて書いた文章は跡形も無くなつてゐた。

 あまりのショックで、それからしばらくブログを更新する気が起こらなかつた。
 それで3週間近くもブログの更新を休んでゐたわけだが、私のやうに「こんなにショックなこと」と受け取る人もゐれば、「この程度のこと」と軽く受けとめる人もゐるやうだ。
 ある人のブログを読んだら、

今、ブログを書き終えた途端、パソコンがフリーズして結局全ての文章が消えてしまい、書き直しています。こういうとき、神様から、「さっきの文章だと駄目だから、もう一度やり直し!」と言われたんだ、きっとって思うことにしています。


と、書いてあつた。
 このやうに前向きにポジティブに受けとめることができる人もゐるんだなあ、と改めて感心した次第だ。

 だが、やはり、2時間もかけて書いた文章が一瞬にして消えてしまふのは、どう考へても効率が悪い。しかも、このやうな経験は一度や二度ではない。

 ブログの更新の仕方、文章の書き方は人さまざまだと思ふ。ケータイから更新してる人もゐるだらうし、パソコンで更新してる人も、ブラウザ以外で文章を書いてる人もゐるだらう。
 しかし、私のやうにブラウザに直接、文章を書きこむスタイルの人も多くゐるだらう。
 このとき、ブラウザは、紙の日記を書くときの「紙」である。紙にはしつかりしてもらはなければいけない。誰も、書いてる途中で紙が溶けたり紙が破れたりすることを想定してゐない。

 昨今、ワープロソフトから表計算ソフト、果ては、時計やスケジュール帳やカレンダーに至るまで、ローカルなアプリケーションソフトウェアとして使はれてゐたものの多くが、ウェブ上のサービスとして登場するやうになつてゐる。それに伴ひ、多くの人がウェブ上のサービスを利用するやうになつてゐる。さうしたウェブを利用する時の窓口になつてゐるのがブラウザだ。ブラウザを利用しないネットサービスもいろいろあるとは言へ、まだ多くのウェブサービスはブラウザを通して提供される。そのやうなサービスやコンテンツたちにとつては、ブラウザはプラットフォームのやうなものである。

 そんな時代だからこそ、ブラウザにはあらゆる基盤のプラットフォームとしての強靭さが求められるはずである。それなのにブラウザは、なぜかくも脆弱なのか。私だけではなく、誰しもネットサーフィンの途中にブラウザが突然強制終了した経験があるのではないだらうか。

 私は今、ブラウザはInternetExplorer7を使つてゐる。2008年6月現在では、最新に属するブラウザだと思ふ。だが、この最新のブラウザを持つてしても、この脆弱ぶりなのだ。
 昔、OperaFirefoxを使つてゐたこともある。だが、使ひ勝手が悪かつたので使ふのをやめてしまつた。Sleipnirといふブラウザを使つたこともあつたが、このブラウザでは酷い目に遭つたのですぐに使ふのをやめた。いづれも「タブ型ブラウザがすばらしい」といふのが売り文句だつたが、IE7もタブ型ブラウザである。世間ではFirefoxの評判がいいやうだが、本当だらうか。私がFirefoxを使つてゐたのはもう随分昔だから、もしかしたらこの数年の間に改良が重ねられて劇的に使ひやすくなつてゐるのかもしれない。

 「お薦めのブラウザは?」と訊けば、いろいろ出てくるだらう。Safariを薦める人もゐるかもしれないし、聞いたことのないやうなのを薦める人もゐるかもしれない。世の中には私の使つたことのないブラウザがたくさんある。だが、それらのブラウザをいちいちインストールして使つてみることはできない。誰もそんなことに時間を費やしたくはない。

 「これなら間違ひない」といふやうなブラウザを本当は待望してゐる。強靭さと賢さを兼ね備へたブラウザ。しかし、そんな完璧に近いブラウザはないであらう。私たちがウェブを利用するときにブラウザに依拠してゐると先ほど言つたが、ブラウザはまたOSに依拠してゐるし、OSはまたハードウェアに依拠してゐる面がある。ブラウザを完璧にするのであればハードウェアから根本的に改良しなければならない、といふ意見もあらう。それはそれでもつともであるし、そこら辺はパソコンに詳しい人たちに任せよう。
 たゞ、私のやうなパソコンに詳しくない一般人が願ふことは、2時間もかけて書いた記事が一瞬にして消えてしまふやうな惨事が起こらないやう、たゞたゞそんなことだけを願つてゐるだけだ。

 ウェブに依存することが多くなつた時代だからこそ、ブラウザの重要性は高まつてゐると思ふのである。